« Jo Malone( ジョーマローン)大好き | Main | 『エリザベート』読本 »

2011.06.04

映画「ブラックスワン」

Bs6/1は映画日だったので
久しぶりに映画を見てきました。
見たのは「ブラックスワン」。新聞評が良かったし、バレエと音楽に惹かれて
映画館に足を運びましたが、期待以上の面白さでした。


「白鳥の湖」の主役を射止めたニナ。
もともと可憐で優等生的なニナは「白鳥」のイメージにぴったり。
彼女に立ちはだかる問題は、情熱的な「黒鳥」を踊ること。

「あなたを産んだから、私は自分のキヤリアを諦めた」と言う
元バレリーナーで、シングルマザーの母親と暮らし、
母親の期待通りの優秀なダンサーの道を歩んできたニナ。

バレエへの情熱は人一倍なのに、それを表現するのは苦手で、
殻を破って邪悪で妖艶な「黒鳥」を踊るために
自分を追い詰め、精神に異常をきたしていく。
その過程がホラー調に恐ろしく描かれているのです。

完璧な「黒鳥」を踊るために、完璧な努力をする。
自分を追い詰めたその先に
凡人が成し遂げられないよな高みに達しようとすること。

一途にそれを成し遂げようとするニナと
子供の頃にバレエの経験があったとは言え、
この映画のために1年前から特訓し
半年は毎日5時間から8時間、猛練習してあれだけのダンスを披露した
ナタリー・ポートマンが重なります。

ナタリー・ポートマンって、ハーバード大学で心理学の学位取得、
エルサレムのヘブライ大学ではイスラエル史を学んだとか…
天は二物も三物も与えるんですね…というか
超人的な集中力と努力と、精神力を持っているのですね、きっと。

ちょっとだけ分からなかった所があるとしたら
芸術監督のトマは「情熱的な黒鳥を踊る」ために、ニナに対して
「官能的であること」「女として成熟していくこと」を
課題として出したけれど、
最後にニナが踊った「黒鳥」は「官能的」「情熱的」というより
とても「怖くて、恐ろしい」ものでした。
ニナの「狂気」と、「黒鳥」の邪悪さを表現していたからなでしょうか。
観客にも、監督にも、ライバルにも認められる
素晴らしい踊りを披露したのだけれど、
それは狂気と隣り合わせのものだったわけです。

もっと早い時期に、母親の庇護(支配)から抜け出せていたならよかったよね、
と思う反面、それでも芸術を極める人ならではの
葛藤やプレッシャーで、自分を追い詰めることになったのかもしれません。

素晴らしい「黒鳥」を踊りたいと思っているのだけれど、それは
イコール「監督に認められたい」という強烈な想いでもあったし、
母親の支配を抜け出したい、という気持ちでもあったし、
それが強く伝わってきて、辛くて泣けてたまりませんでした。

見終わってすぐには席を立てませんでした。

アカデミー賞主演女優賞に輝いたナタリー・ポートマンの
演技力は素晴らしかったし
「白鳥の湖」のストーリーとニナのストーリーが
重なっていることも、チャイコフスキーの曲をアレンジした
音楽も効果的でした。

久々に圧倒された映画でした。オススメですよwink

映画「ブラックスワン」公式HP


|
|

« Jo Malone( ジョーマローン)大好き | Main | 『エリザベート』読本 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/27618/51849520

Listed below are links to weblogs that reference 映画「ブラックスワン」:

« Jo Malone( ジョーマローン)大好き | Main | 『エリザベート』読本 »