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2007.03.18

「愛と心理療法」M・スコット・ペック

Photo_32年程前に買って、最初の数ページを読んでそのままになっていた本がありました。最近手にとって読み始めると、すっと心に染み込んできて、最後までじっくりゆっくり読むことが出来ました。日産自動車社長の、カルロス・ゴーンが愛読しているという「愛と心理療法」です。著者は精神科医であり、心理臨床家でもある人です。

読んで行くと、ちょうど去年の夏体験したNLPのエネルギーワークで、「未来の自分」を体験した時、自分自身が何倍にも広がり、豊かで安定していることを感じた、あのことが、この本の中に書かれていました。つまり自分を拡大して広げていくことこそが、愛情深く成長していく、ということ・・。

「愛とは、自分自身あるいは他者の精神的成長を培うために、自己を拡げようとする意志である。」(P80)

「(愛の定義には)他者への愛と共に自己愛が含まれている。私もあなたも人間なのだから、人間を愛するとは、あなただけでなく自分をも愛することである。人間の精神的発達に忠実であることは、われわれの属する人類に忠実であることであり、従ってそれは『彼らの発達』と共に、自分自身の発達にも忠実であることを意味している。前にも述べたように、自分自身を愛さぬ限り他者を愛する事などできない。それは、自分自身に自律性がなくては子供に自律性を教えることのできないのと、ちょうど同じである。他者の精神的発達のために自分自身の精神的発達を諦めることは、実際にはあり得ない。また、自律性を捨てて、他者に対して配慮するべく自らを律することはできない。自らの力を養うことなしに、力の源になることはない。愛の本質について吟味していくにつれて、自己愛と他者への愛は、共存するだけでなく、究極的にはお互いに見分け難いことが明らかになる。」(P81)

「本当の愛とは絶えず自分が広がってゆく経験である。」(P88)

「受動的依存症は、愛の欠如に由来している。受動的依存的な人々の抱えている内的空虚感は、子どもの時、愛情や気配りや世話を親によって十分与えられなかったことによる。子ども時代を通じて、一貫してそこそこ愛され、世話をしてもらった子どもは、自分を愛すべき価値のある人間で、自分に忠実でさえあれば愛され面倒をみてもらえるという、根強い感覚をもっておとなになる。愛と世話が欠けていたり、気紛れにしか与えられないで育った子どもは、そのような内的安定感をもたずにおとなになる。むしろ内的不安感があり、『十分でない』感じと、この世は何が起こるかわからないし何も与えてくれない、それだけ自分が愛すべき価値がある存在かどうか疑わしい、という感覚がある。だから愛され、配慮され関心を払ってもらえるとあらば我先に突進し、一旦つかまえると必死にしがみついて、愛とは無縁の操作的なマキャベリ的行動をとって、せっかくの関係そのものを破壊してしまうのも無理からぬことである。」(P104~105)

「他者が自分とは別の存在になっていくのを願うのが、純粋な愛の特徴の1つである。」(P109)

『親のしてくれたことには何でも感謝しないといけないよ』と子どもに言う親は、かなりの程度、愛情に欠けた親であることは免れない。純粋に愛する人は、愛する喜びを知っている。愛するのは愛したいからのことである。子どもをほしいから生んだのであり、親が愛情深いとすれば、そうありたいと思ったからである。愛することが自分を変えられるのは確かであるが、それは自己犠牲ではなく、自分を広げることである。後でもう一度とりあげるが、純粋な愛とは自分を満たしていく行為である。それは自分を縮めるよりも拡大する。自分を消耗させるよりも豊かにする。本当の意味で、愛は愛でないものと同じぐらい自分本位である。ここでまたしても、自分本位であると同時に自分本位でないという、愛のパラドックスがある。愛と愛でないものを区別するのは、それが自分本位かどうかということではない。何を目ざしているかが問題なのである。純粋な愛の場合、目的はつねに精神的な成長にある。愛でないものの場合、目的はつねにそれ以外のところにある。」(P117)


何枚も付箋をはりました。沢山線もひきました。愛について、依存について、自己犠牲について、恋について・・。どの箇所もなるほど、と頷くことばかりでした。折に触れて読み返したいです。私は子供がいないけれど、もし子育てをしているとしたら、この本を指針としたいな・・。確かカルロス・ゴーンも新聞で、子育てに役立てている、と語っていたように思います。

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