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June 16, 2004

2004.06.16

「INTO THE WOODS」 イントゥ・ザ・ウッズ 観劇

「INTO THE WOODS」新国立劇場 宮本亜門演出
新国立劇場 PM7時開演  2階B席
作詞・作曲:スティーブン・ソンドハイム 
劇作・脚本:ジェイムズ・ラパイン
キャスト:諏訪マリー 小堺一機 高畑淳子 藤田弓子 シルビア・グラブ 藤本隆宏SAYAKA 上山竜司 吉岡鼓音 広田勇二 他

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とても面白くて楽しいミュージカルでした。グリム童話から、赤頭巾ちゃん、シンデレラ、ジャックと豆の木、ラプンツェル、など様々なキャラクターが出演し、物語が絡み合い、キャラクターが困難に立ち向かってグリム童話と同じように一幕は「めでたしめでたし」で終わるのです。でも、二幕では「幸せになったはずなのに、新しい困難、苦悩と戦い生きる」ことをテーマにシニカルなお話が展開します。

まず、舞台セット、美術がとても素敵でした。舞台全体が森の中に見立てられ、木や草が生い茂っています。最初はその中に小さな家が3つあつらえられていて(まるでドールハウス!)シンデレラ、パン屋とその妻(ラプンツェル)、ジャックと豆の木、の話が同時に進んで行くのです。小さな家から飛び出したキャラクター達は、森の中で出会い、話が絡み合い、幸せを掴もうと積極的に生きていく。森の木はそのシーンによって、前方から後ろへ自由自在に動き、空間が変わっていく。ラストシーンも印象的でした。奥行きがある舞台の特徴を十分に活かして幻想的な心暖まる雰囲気で最後、キャストが去って行きます。

脚本が緻密で、台詞もきっちりはまっている。台詞と歌の掛け合いが多く、拍子を一人でも間違えるとバラバラになってしまうのでは無いかというくらい、それぞれ呼吸を揃えないと大変なことになる感じ。音に対して日本語の数が多いから、早口で役者さんも大変そう。聞き取る方も大変だけれど、ストーリーを追うのに精一杯にならずに物語りに引きこまれていく。それは、亜門流のユーモアや、笑いがふんだんに散りばめられているから。大笑いする箇所が多くて、オリジナルもこうなのか、凄く知りたいです。(以前BSでBW版が放送されたことがあるらしいので知っている方是非教えて下さい。)

力量のある役者が揃っていました。素晴らしかったのが、魔女の役の諏訪マリーさん。圧倒的な歌唱力で迫力十分、魔女をおどろおどろしく演じたかと思うと母としての苦悩を表現する。娘のラプンツェル役の吉岡鼓音さん、シンデレラのシルビアさんは特に素敵でした。パン屋の妻の高畑淳子さんも、魅力的で二幕なんて妙に共感してしまったりして。王子様にうっとりする所とか。(笑)

なんと言っても狼、王子二役の藤本隆宏さんは凄く良かったです!狼役で、赤頭巾ちゃんを誘惑する時のはじけっぷり、面白くて面白くて、あれだけでももう一度見たくなっちゃいました。(笑)王子になった時にはかっこいいのに。(笑)藤本さん、見直してしまいました。

話題の?SAYAKAちゃんは歌は上手いし舞台度胸はあるし「今どきの赤頭巾ちゃん」を上手く演じてて良かったです。

物語のテーマとしては色々考えさせられる物がありました。沢山のテーマ、沢山の謎解き、沢山の考えるエッセンスが散りばめられていて凄く盛り沢山だし難解な部分もあったけれど、噛み応えがあってお話的にも私の好みです。

1番心に残ったのは「親子の問題」ですね。ラプンツェルと魔女、パン屋の夫婦と赤ちゃん、ジャックと母親、シンデレラと母親、すべてに親子の問題が重ねられているようでした。

音楽も良いし、耳に残るものだし、グリム童話の1つ1つにもう一度触れてみたくなってしまいました。「欲望とは」「生きるとは」「復讐とは」など色々なテーマが隠されています。

来週の26日までの公演です。チケット代が安いのでもし都合がついたらもう一度見に行きたいな~と思いました。
「INTO THE WOODS」のページ

あさって18日には亜門さんとSAYAKAちゃん、上山君(ジャック役)の出演でNHKでこの舞台のことが放送されるようです。
6月18日(金)NHK総合テレビ 23:00~放送
「にんげんドキュメント 宮本亜門 17歳と跳ねる」

<2005年2月20日 追記>
月刊ミュージカル誌が選ぶ2004年のミュージカルベスト10で、見事第一位に選ばれました。やっぱり素晴らしい作品だったと思います!
「2004年のミュージカルベスト10」
http://happy-happy.tea-nifty.com/tane/2005/02/200410.html

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